その二十七  精神科のお薬

 今日はまじめに・・・ 精神科のお薬の話
 

 患者さんからよく質問されること
 
 いつまで飲むのですか
 もう症状がないから飲むのやめていいですか?
 
 私が返す答えは、
 精神症状は目に見えない症状だから注意が必要です。
 風邪薬と違って、症状がないからと薬をやめるのではなく、
 再発予防のひとつとしてお薬を飲んでいてください。
 
心の抵抗力が高まれば、お薬は自然に減らしていくことが可能なときもあります。
 
今は見極めが難しいので十分に注意し相談していきましょうね。というしかありません。
 

 皆さんは高血圧や糖尿病のお薬なら一生欠かさず飲まれるのですが、精神科の薬は早く縁を切りたいと思われる方が多いようです。
 これには 精神科に対する世間の偏見 が関係しているのでしょうね。
 内科疾患のようにデーターが目に見える形で出てくればいいのですが、心は数値にすることができないために、本人や他の人の症状を理解することが非常に困難です。

 それだけにより病気への関心を高め、不調のサインを早めに見つけ出す注意が必要です。

 
 また
 
 
精神科の薬を飲んでいたら痴呆になる
 と聞いたからやめたいといわれる方がいます。
 
 

 誰が言ったんだ。
 
 そのような戯言を信じて薬を止めたとします・・・

 再発しても、戯言を言った人は責任は取ってくれません。
 
 逆に、
 医者のいうことば聞かんけん悪くなるったい!
 なんて注意してくれます。
 
 

    とってもいいお友達です
 
 
 
 精神科の薬を辞めたとき、
 はじめの2〜3日はかえって調子がよかったりします。
 このときは体内に薬が残っているためなんとか精神症状は抑えられています。
 また薬を飲まないことで、眠気ふらつきなどの副作用も軽減されるために・・・
 

 なんや、薬飲まんでもいいやんか。
 なんて大きな勘違いが始まります。
 もう治っとる。医者ば嘘ばっかゆうて儲けるために薬漬けにしよっちゃろう。

 なんて考え始めたら、もうおしまいです。
 
 薬を中断して一週間・・・ 何ともなかったりします・・・困ったもんだ。
 薬を中断して1ヶ月・・・  なんらかの違和感がでてきます。ここで
                 受診してほしい!

 薬を中断して3ヶ月・・・  体から薬の成分が完全に抜けきってしま
                 います。

 
 かろうじて抑えていた症状が一気に
  ・・・ぽん! 再燃
 
 
 あわてて元の薬を飲んでも効果ないことが多いです。
 その前に本人に病識がないから悪化したということに気づきません。

 家族が何を言っても本人には聞く耳もありません。
 ましてや、やっと病院に来ても
 
 「このやぶ医者が・・・薬飲まなくても何ともなかったじゃないか。お前のことは信じていない。今日は家族が勝手に連れてきただけ。」
 
 なんていろいろ言ってくれます。
 
 結局、医療保護入院などになって治療再導入となります。
 元と同じ薬を飲んでも効果が不足がちなことが多いから、量が増えてしまいます。

 本人に病識がないから、恨み骨髄です。
 
 それでもいいんです。
 落ち着いてくれれば・・・病気を理解して治療を続けてくれれば・・・
 
 
 なんて言うけど・・・
 頼むから薬を止めるときは相談してください。
 急に来なくなって、突然「何とかしてくれ〜」が一番困るんです。
 
 
 あとね、
 自分から「○○の薬をくれ!」と言ってきて、断ると逆ギレする方も居ますが・・・
 

 理にかなわない処方は絶対にしません
 
 あしからず。