その二十八  あの息子が

 仕事中。
 
 

 「お家から電話ですよ〜」の声に たいしたことない用事なんだろなぁ〜なんて思いながら受話器を取り

 「はいはい、代わったよ〜 なぁに?」

 「D(息子)の骨が折れました。」      (淡々とした声)

 「はぁ〜?」                (間の抜けた返事)
 「だから骨が折れたって。右手の橈骨    (また淡々とした声)
 「どんな具合?」
 「ぴんぴんしている。今も公園に遊びに行っているよ」
 「そう。じゃあ心配いらんね。」
 電話を置いた後・・・
 今日は当直だったなぁ〜なんて考えていました。
 
 
 翌日
 「どないしとぉ?」      (間の抜けた調子)
 
「昨夜、痛がっていたけど・・・学校行ったよ。みんながやさしいから喜んでいる・・・」
 
「ふぅ〜ん。ギブスは?」
 
「まだシーネだけ。病院には今日も行くよ。」
 「落書きしていい?」
 「・・・」
 
つーつーつー (むなしさだけが残った)
 
 
 
 帰宅
 (公園に行っています。)のメモ
 
見に行くが居ない・・・
 探していると、あの***君
 (詳しいことは医座可也トーク26参照)

 「○○君の家に行ったけど、もうすぐ戻ってくるよ」と教えてくれた。  (いいやつじゃないか・・・)
 
 
 しばらくして  息子の姿・・・
 
 なんて声掛けしよう・・・ 
 大丈夫か?がいいかな
 
 なんて・・・ 痛くないか?がいいかな
 
 ・・・ 気の利いた言葉
 
 
 
息子が近づく
 
 そばに
 
 さあ (やさしく)
 
 ・・・
 
 
 

 ・・・
 
 

 精一杯の愛情だったんだよぉ〜
 これでも愛しているんだよ〜
 
 
 
でも息子の元気な顔と、怪我した公園で平気で遊んでいる姿を見て
 やっと安心
 落ちた場所を見ると、よくぞこれだけで済んだものだと思ったが・・・
 息子の一言
 すごかろー
 得・意・満・々
 

 
 
 怪我した場所は、3メートル強の崖
 猫追っかけて落ちたんだって
 
 やっぱ   あ○